4/7 サカナクション幕張公演感想とこれからのサカナクション妄想
・いやーブチ上がりましたね。
・3年半振りのサカナクションのライブだったわけですが、その間に行ったどのライブよりもブチ上がったライブでした。
・なんでこんなにサカナクションが好きなんだろう?笑
・ダサい曲多いのに。()
・あ、マジで容赦なくネタバレしまくるのでこの先ライブ行く予定の方は全力で引き返してくださいね。
・ちなみにこの箇条書きスタイルは僕がよく読んでいるサッカー系の某ブログの影響です。
・思考をひとかたまりずつ投下すればいいので楽なんですよね。笑
・あとこの形式なぜか読んでてもスッと入ってくるんですよね…LINE、Twitterの短文コミュニケーション全盛の時代ならではの書き方かもです。
・まずはセトリの順を追って振り返ろうかなと。
【セトリ】
OP.セプテンバー(ショート)
1.アルクアラウンド
2.夜の踊り子
3.陽炎
4.新曲(マイノリティ?)
5.Aoi
6.さよならはエモーション
7.ユリイカ
8.years
9.ナイロンの糸
10.蓮の花
11.忘れられないの
12.新曲
13.新曲(ピーナッツ?)
14.INORI
15.moon
16.ミュージック
17.新宝島
18.アイデンティティ
19.多分、風。
20.セプテンバー
(以下アンコール)
22.白波トップウォーター
23.グッドバイ
・①新曲の導入だけ弾き語るオープ二ングからアルクアラウンド→夜の踊り子→…→5曲目のAoiまではとにかく盛り上げる選曲。
・夜の踊り子をこんなに早めに持ってきたのは意外でした。(終盤での「みんなまだまだ踊れる?」を待っていたので)
・4曲目の新曲、ゲラゲラ笑っちゃうくらいダサかった。()
・これ慣れたらかっこよく感じるのかな…?本人たちも絶対笑いながら作ってたでしょこれ。笑
・オケヒのイントロリフからギターから歌詞からすさまじい威力でした、音源が楽しみですね(すっとぼけ)
・②さよエモ→ユリイカ→years→ナイロンの糸のしっとりパート。
・コレコレ!ってなってました。笑
・基本暗い曲が好きなのでね。
・ユリイカの時、スクリーンの薄い布を前後に2枚置いてそれぞれに別の映像映して立体感出してたのすげえなあと思って見てました。
・奥のスクリーンで電車乗ってる人の画、その手前の布にその人の頭の中で思い出されてる風景を映すとか。
・ライブのyearsはやっぱりいいですね、美しい。
・yearsの後半のブレイクのとこはかなりサラウンドでやる意味を感じました。
・③蓮の花→新曲2つまでの流れ。
・ナイロンの糸も半分そうなんですが、ハッキリと踊らせるパートでした。
・バンドっぽい演奏でね。
・忘れられないの、CMで流れてる部分はサビじゃないんですね。
・4曲目のやつ以外の新曲は共通して緊張と解放が繰り返されるような構成でした。
・②③みたいなのばっかりやってればいいのに。()
・④INORI~ミュージックまで。
・一旦ラップトップになってミュージックでラストの盛り上げゾーンへ繋ぐといういつものやつです。
・でもこの流れ今までは大体アンコールの頭でやってましたよね。
・本編だと打ち込み曲たくさんでハッピーです。笑
・まさかsakanactionツアー以外でINORIを聴けるとは。
・SORATOではなくmoonと表記したのは、アンセミックなあのメロディに今回歌詞がついてなかったからです。
・SORATOのメロって今まで色んな曲のライブアレンジとかリミックスに組み込まれたサカナクションのシンボル的なメロでして。
・SORATOで歌詞がついた時ちょっと残念だったんですよね。(その歌詞がそんなによくなかったっていうのもありますが)
・だから歌詞ない方で嬉しかった、いい曲ですね。笑
・ミュージックの時に4分の頭で手叩いてる人が周りに割といて結構引きました。()
・⑤本編ラストの盛り上げどころ、最後は新曲で締め。
・セプテンバー以外は特に言うことないですかね。
・アイデンティティ→ルーキーの黄金パターンが崩れてルーキーのとこに多分、風。が入ったくらいか、普通にルーキーでいいと思うんですけどねえ。
・セプテンバーは3拍子でグッドバイみたいな?感じ。
・multiple exposureの方が近いかも。
・multiple exposure~決意表明編~ みたいな。笑
・新曲に共通して感じましたが、歌詞の言葉選びがストレートに?シンプルに?なってるかもです。
・難しい言葉が減った印象。
・⑥アンコールはアンコールです。
・白波トップウォーターってホントいい曲。笑
・MCでは色んなお話がありましたね。
・アルバム延期に関しては山口さんかなり反省していらっしゃいました。
・マジで凹んでいると。笑
・ちなみにやっぱり歌詞が書けなかったそうです。
・MC終わって最後にグッドバイ。
・そういえばグッドバイラジオで初OAの時一郎泣いてましたね。
・元気になってよかった。()
・全体としてかなり押さえるところを押さえてある、気の利いたセトリでしたね。
・初期曲が全然なかったのは寂しいですけど、最近までベスト盤のツアーやってたんだもんね。笑
・次に全体的なパフォーマンスについて。(音響などについても)
・まず今回はサラウンドの話をしないわけにはいくまい。笑
・6.1chサラウンド(LRそれぞれの前方、後方、中間にプラスウーファー)でのライブということで。
・スピーカーの数は全部で300本超えとのことで。
・通常幕張みたいな規模でやるフェスはステージ側のスピーカーからしか演奏は出てないから、後方の客に音が届くのはかなり遅くなってしまうのですが。(一郎曰く「手を振るのが綺麗にズレる」)
・今回はアリーナ全体をざっくり前後で2つに分けたようなスピーカーの配置でした。
・サラウンドを前方、後方に2つ用意することで後方へのラグを解消するという。
・それでもちゃんとサラウンドになってましたからね。
・全方向から一斉にコーラスが来る感じとか、ディレイのウェットがぐるぐる回る感じとか。
・オオーってなりましたよ。とても。
・「技術を使うこと」に「音楽的であること」がちゃんと先立っていたかというのには疑問を覚えましたが。笑
・途中でステージ背のスクリーンにステレオイメージャーが表示されて音の移動を視覚的にも捉えられるようにしたり、ライト層が音響に興味を持つような階段はちゃんと作れていたかなと思います。
・照明も相変わらず凄かったです。
・あんなの制御してる人は気が狂っちゃうんじゃないの?()
・先にも述べた二重スクリーンとかもよかったですし。
・本人たちについては、客を煽ったり手拍子求めたりが今までより明らかに増えたのが印象的でした。
・最近はラジオ全然聴いてないけどたまに聴くと結構はっちゃけたしゃべり方になってるし。
・NFパンチも影響あるかな?あれ終わっちゃったの寂しいですねえ。
・利きシェイカー選手権とか面白かったんですが。
・話がそれた。笑
・一郎に限らずメンバー全体のステージングは変わってました。新宝島の時モッチがステップ踏んでたり。
・ギターソロ弾いてるモッチに一郎が近寄っていってちょっかい出すとか。
・蓮の花までの彼らなら絶対やりませんからね。
・もちろんお客の方向くのはそれはそれでいいんですが。
・でも今まで行ったサカナのライブに比べて周りの客へのストレスが大きかったんですよね…何でもかんでも4カウントで手叩いちゃう人とかユリイカで縦に跳んでる人とか。
・アルクアラウンドのBメロの手拍子ができないとか。笑
・この辺は面倒な古参の面倒なイチャモンと思ってもらえればいいんですが。
・僕と花から買ってるくらいなので古参ってほど古参じゃないですけどね。()
・リリースのない中でファンを繋ぎ止める、新規ファンを増やすためにはライブにエンタメ性を持たせるのがよかったんだろうのいうのは分かりますし。
・アリーナという場所柄「太い」ファンばかり集まるわけではないですし。
・まあ4つ打ちフェスロック時代も終わりつつありますし、縦ノリも思考停止じゃない「自分だけのダンス」ってことに?
・ただ山口一郎にはもっと啓蒙主義的でいてほしいというか。笑
・とりあえずステージングの話はお終いに。
・あと今回はキックの音がかなりロックでしたね。(この辺からこれからのサカナクション考察になっていきます)
・オフィシャルバンドスコアを出した2012年頃は「音源でドラムマシンを使ってる曲はそれ用のペダルを足元に用意して生のキックと曲によって、あるいは曲中にも使い分けている」というようなことを言っていたし以前に行ったライブでも聴いてそう感じていたんですけど、今回は今までなら絶対に打ち込みっぽいキックを使っていただろう曲(ユリイカとか)でもガンガン生キックだったんですよね。
・今まではなるべく軽く、アタックとそれなりのボトム感さえあればいいっていうテイストだったと思うんですけど。
・というか、なんならラップトップで演奏するINORIとかミュージックでさえもキックがかなり生っぽくなってた気がするんですよね…
・改めて「サカナクションはバンドである」ということを知らしめるためなのかなーと思ったり?
・新曲たちも案外ポップというかロックというか歌謡チックというか…(?)
・今度のアルバムはサウンド的には今までで1番ポジティブなアルバムになるのでは?というような気も。
・コール&レスポンスもどき?(多分風の「なーぜかー」みたいな)も多かったし、もう一度セールスで1番になる気なのかしら?
・と思ったらアンコールのMCで「もう人の評価よりも自分たちの中のハードルを越え続けること、自分たちの好きを追い続けることをしたい」みたいなこと言ってみたり。
・一郎よ、さては貴様今単純に幸せだな?()
・脱線してしまった。笑
・キックの話、新曲たちの話から言いたかったのはここに来て改めて「"楽曲単位での"ロックとクラブミュージックの融合」に立ち返ったのかな?ということで。
・「ファースト、セカンドの制作ではイメージしたサウンドにたどり着けないもどかしさがあった」、「東京に出てきてRecエンジニアの浦本さんに出会ってから(シンシロ以降)世界が変わった」という発言がありまして。
・①確かに北海道時代の岡崎さんの演奏は「ピアノ習ってた人がシンセに手を出しました!」感が結構あるんですよね。(僕はそれめちゃくちゃ好きですけど)
・②シンシロ~sakanaction(もっと言えば蓮の花辺りまで?)にかけてキーボードからシンセサイザーへ、そしてさらにシーケンス然としたフレーズや音作りへと変化していきまして。
・③そして新宝島~陽炎(現段階での最新曲)ではサウンドがクラブミュージックなのにフレージングはポップス文脈だったりその逆だったりが見受けられるようになってきて。
・(②の時期でもDocumentaLyまでとsakanactionで変化の幅がかなりある気がしてます。)
・今まで③の曲たちを聴いて(それらの曲がタイアップのついたシングルだったこともあり)そういうのは一時的なものであろうと思っていたのですが。
・今回の新曲たちをライブで聴いてこれは気まぐれじゃなくこのアルバム全体の(もしかしたらサカナクション自体の新しい?)カラーなのかもしれないと認識を改めた次第で。
・(逆に溜まりに溜まったシングル群をアルバムに収録しなきゃいけない都合でそうせざるを得なかったという考えもありますがまあそれはアルバム聴くまで置いといて。笑)
・デビューしてから10年経ってやっとクラブミュージック的なアプローチを血肉にした上で自分たちのポップス、ロックを表現できるようになったのかなーと。
・クラブミュージック取り込み期間長すぎですけどね。笑
・続いて「"楽曲単位での"」とつけた理由の話に行きますと。
・前作のsakanactionで山口氏は「表裏一体」をテーマに掲げていたんですが。
・それは「表の(ポップな)」曲と「裏の(アンダーグラウンドな)」曲を1枚のアルバムに散りばめることで総体として「表裏一体」を表現するというやり方で。
・この表と裏ってサカナクションが言うロックとクラブミュージックにも置き換えられると思っていて。
・(それ以前の曲はとりあえず置いておいて)陽炎と新アルバム曲たちを聴いた感じ「表と裏」が一曲の中にちゃんと現れているなと思ったというか。
・そしてそれを「834.194」というタイトルで北海道時代と東京進出後の自分たちについてのアルバムに(しかも2枚組で)仕上げるという。
・仮に2枚組が「北海道編」「東京編」みたいになってたらすごいですよ、一曲の中で、更には作品全体で二重に表裏一体を描くということに…
・考えすぎかしら。笑
・ちょっと脱線しますが、sakanactionとほぼ同時期にベボベも表裏一体をテーマに制作していたけど先にsakanactionがリリースされたことでそのアイデアが死産になってしまった、というエピソードがありまして。
・その後小出氏はハイな時も沈んでる時もどっちでもない時も全部俺だし、みたいなところから「普通ってなんだ?」を突き詰めた二十九歳というアルバムを作るんですが。
・それもある種表裏一体というか、なんならsakanactionよりも高次の表裏一体を表現できてるんじゃないかというか、そんな気がしていて。
・(その辺りから小出氏が一郎と距離を置き始めるという悲しい話もありますが。笑)
・(間違ってまたサカナとベボベの対バンやんねえかなあ!!!)
・めちゃくちゃいいアルバムなのでオススメです。個人的にベボベの最高傑作です。
・アルバムの展望をまとめましょう。笑
・前作から6年空きましたしその間色んな曲が出ましたが。
・基本的には前作の延長線上に捉えられる作品になるだろうなと。
・そもそもkikUUikiとかもそうですが、「真逆のもの、本来混ざらないものが混ざり合った時の良い違和感」はサカナクション永遠のテーマですし。
・しっかりと「サカナクションのアルバム」が聴けるのではないでしょうか。
・この前でたAERAのインタビューで「これがサカナクションのラストアルバムになるかもしれないと思ってる」とか不穏なことも言ってましたし、それくらい気合い入れて作ってるはずですからね。(ラストアルバム発言は「そもそもシングル→アルバム→ツアーのサイクルで活動するのやめたい」みたいな文脈でのアレなので解散するわけではないと思います。笑)
・とにかく楽しみ!
・アルバム出たらまたレビュー的なことしようかな。
・長くなりましたがお付き合いありがとうございました。笑
・ではでは。